あなたは大丈夫?職務経歴書に志望動機が必要な5つのタイプ

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あなたは職務経歴書に志望動機を書くか悩んだりしていませんか?

学生時代に就活を経験した方なら志望動機の大切さは身にしみていると思います。さらに職務経歴書では自己PRは定番の項目なので、それに合わせて志望動機が必要だと考えるのは自然な流れです。

ただ、実際に転職に関する書籍やインターネットの情報を見ても職務経歴書に志望動機を書いている例は少ないです。履歴書に志望動機の欄があるから必要無いと思う方も多いでしょう。

しかし、私は人によっては職務経歴書に志望動機を書くべきだと思っています。実際に転職エージェントとしてお手伝いさせて頂いた方の中で職務経歴書に志望動機を記入して希望の会社に転職した人を数多く見てきました。

ただ、転職する人全員が志望動機を書くべきかと言われれば、それはNOです。今回は職務経歴書に志望動機を書くべき5つのタイプについて説明し、その課題や志望動機でアピールする点について解説します。

職務経歴書の内容とは?

どのような人が職務経歴書を書く必要があるのかを知る為には、そもそもの職務経歴書の役割を理解しておく必要があります。

職務経歴書の各項目

まず、現在の転職シーンでは書類選考においては職務経歴書が選考の中心になっています。面接に呼ばれるかどうかは、履歴書でなく職務経歴書に掛かっているというのが実情なのです。

しかし、そんな職務経歴書ですが企業側からの指定フォーマットが無いことが普通です。ただ、次の記入項目が事実上のスタンダードとなっており、志望動機の項目はありません。

  • 職務経歴の要約
  • 職務経歴の詳細
  • 活かせる経験やスキル
  • 自己PR

そして、各項目に沿って応募企業に対してアピールすることは次のようなものになります。

職務経歴の要約

次に続く職務経歴の詳細を簡単にまとめためた内容。職務経歴書は配属される現場の責任者が業務の片手間に確認することが多いので、短い時間で分かり易く伝えるために要約という項目が必要なのです。

職務経歴の詳細

その名の通り職務経歴書のメインの部分で、あなたの過去の職務経歴を記載する欄です。企業はこの職務経歴を見て募集職種の業務を行える人材かを判断します。

活かせる経験やスキル

先の職務経歴で培った経験やスキルを記入します。応募職種で活かせる経験というところがポイントです。短い文章やキーワードレベルで記入することになります。所有資格で応募職種に有利な資格もここに記載します。

自己PR

ここは唯一、自由に自分をアピールする個所です。ただ就活の時と違い人間的なアピールでなく職務上のアピールポイントを記入します。応募職種の専門的なビジネススキルだけでなく、行動力や忍耐力といった全職種共通のビジネススキルをアピールする事も可能です。

因みにここで述べたスタンダードな職務経歴書の4つの項目については次のページでも詳しく解説しています。

職務経歴書に必要な4つの項目!そのポイントを解説します

職務経歴書の役割

スタンダードな職務経歴書の項目とアピールする内容は理解されたかと思いますが、何か気づいたことはありませんか?

実はこの項目では職務経歴をベースにした過去の経験やスキルしかアピールできないのです。つまり現時点でのあなたの能力をアピールすることはできますが、あなたの未来やキャリアに対する意欲や想いなどはアピールできないのです。

逆に言えば、職務経歴を通じた経験やスキルが豊富な転職者、自分の経験やスキルに自信がある転職者にとっては最適ですが、そうでない人にとってはベストな項目とは言えないのです。

職務経歴書に志望動機が必要な人

前置きが長くなってしまいましたが、ここから実際に職務経歴書に志望動機を書くべき人をお教えします。

先程もお伝えした通り、志望動機が無いスタンダードな職務経歴書では経験やスキルが不足している転職者、経験やスキルに自信が無い転職者は不利になるのです。そこで、志望動機を項目として用意する事で不利な部分を補い、且つ別の視点からアピールするのです。

志望動機が必要な5つのタイプ

具体的に職務経歴書に志望動機を書くべき人は次のような5つのタイプの方たちです。

  • 第二新卒を始めとした若手
  • 初めて正社員を目指すフリーターや既卒者
  • 過去の転職回数が多い人
  • キャリアチェンジなど未経験の仕事に応募する人
  • 最後の就業から現在までブランクがある人

このような方たちは、スタンダードな職務経歴書の内容でライバルの転職者と内定を競い合うのは不利になります。そこで志望動機を使ってアピールするのです。

志望動機でアピールする事

ただ志望動機で何に焦点を当ててアピールするかはお伝えした5つのタイプによって違いがあります。ただ志望動機を書くだけでは意味がありません。自分の課題を理解し、それを解決するアピールを行わなければなりません。

ちなみに、ここでは職務経歴書において5つのタイプ別に志望動機のポイントをお伝えします。前提として志望動機をつくる上での基本的な考えは次のページで解説しているので合わせて確認してみて下さい。

転職で採用される志望動機のつくり方は3要素のピラミッド

それでは5つのタイプ別のアピールのポイントをお伝えします。

第二新卒を始めとした若手

まず第二新卒とは主に新卒で入社して社会人経験が3年以内の若手を指す言葉です。仕事の経験年数が少ない為、実績やスキルなどが乏しく職務経歴で書くことが少なくなりがちです。

企業側も経験や能力に関しては期待しておらず、意欲や基本的なビジネススキルが見についているかを重視しています。

それ故、将来のキャリアや仕事に対する意欲を志望動機で語りましょう。単に会社への熱意を記入するのでなく、具体的な入社後のプランや仕事の取り組みを記入することが意欲に真実味を与えます。

まずは応募職種の仕事内容を調べ、具体的な入社後のプランをつくりましょう。

初めて正社員を目指すフリーターや既卒者

フリーターと言いましたがここではアルバイト等を行っていない無職の方や、家事・通学・就業をしていないニートと呼ばれる方も含みます。

一般的に正社員経験やアルバイト経験がなくとも、新卒以外の方は転職者枠になるので職務経歴書の提出は求められると思って下さい。しかし職務経歴が無い為にライバルの転職者と競うのは非常に不利になります。

そこでこの志望動機こそがあなたをアピールする最大の材料となります。とにかく意欲を伝える事が必要です、その為には志望動機などは思い込みや少々荒削りでも構いません。

例えば、営業を志望するならコミュニケーションを学ぶため短期で販売やコールセンターのアルバイトをしてみる、WEBデザイナー志望なら書籍やネットの情報を元にサイトを自分でつくってみる、そんな行動を実際に起こすのです。

例え、面接1週間前に一度行っただけでも良いです。それでもこれから将来に向けて何かアクションを起こした事で意欲は感じられます。そのような経験から得られた事を志望動機に盛り込むだけでも説得力が増します。

一番駄目なのが、頭の中で考えただけの薄っぺらな志望動機です。それでは、あなたの意欲や想いは伝わらないので何かしらアクションを元に志望動機をつくって見ましょう。

過去の転職回数が多い人

転職回数が大人を企業側は嫌います。その人がいくら魅力的でも同じように自社も辞められては困るからです。時間と費用を掛けて採用した人が辞めた場合、また採用を行わなければなりません。

それなら、最初から経験が無い人を採用して教育した方がまだマシだと言う担当者も多いです。

転職の度に辞めた理由は色々あると思いますが、志望動機それら1つ1つについて理由を述べるのは正攻法ではありません。むしろそこは反省しているとした前提で、あなたの仕事や転職における軸をアピールした方が良いです。

あなたが大切にしてきた事、それが過去の仕事では合わずに辞めた、そして今回応募する仕事ではその軸にズレがないとアピールした方が担当者も納得しやすいです。

例えば、学生時代はお客様の側に立った接客のアルバイトをしてきた、その経験から新卒時には顧客の側に立って長期的な関係を築く営業職で入社したが利益のみを追求する売切り型の営業はどうしても続けられなく退職、生活の為に製造の仕事についたがやはり人と接する中で役に立ちたいとの思いから退職、次は営業職として採用されたが実際は雑用やアシスタント業務ばかりで、これでは就職した意味が無いと思い今に至ります。

如何でしょうか?書類として提出するには手直しが必要ですが、少なくとも「人と接する中で役に立ちたい」という軸は感じられたかと思います。もちろん、応募職種の研究など2度と転職はしないという根拠も必要ですが、まずは軸を明確にすることが重要です。

キャリアチェンジなど未経験の仕事に応募する人

ここでは先程お伝えした初めて正社員になる人などは除いて考えて下さい。社会人経験があり、その中で未経験の仕事に応募する場合です。現在は転職シーンで業種を変わる人は数多くいるので、職種でのキャリアチェンジと思って下さい。

例えば営業職からSE、WEBデザイナーからWEBプロデューサー、販売から営業職といった具合です。

こういった転職ではビジネス経験があるので、ただ想いだけで転職していては考えのない夢見がちな人だと思われて終わりです。キャリアを考えた根拠に基づいた転職であると担当者に理解してもらう必要があります。

将来のキャリアデザイン、過去の経験で応募職種に活かせる経験やスキルの抽出、入社後のアクションプランなど綿密で隙のない志望動機が必要となります。

最後の就業から現在までブランクがある人

ブランクがある人を企業が嫌う訳は働く事に対する甘い考え、病気、仕事の勘が無くなっている等です。

必要な事は空白期間の取組みです。留学、資格取得、自己研鑽など空白期間に何を考え取組んできたかが重要となります。その経験を踏まえた上での志望動機がなければ、応募に説得力がありません。

もし何も取組んでこなかったのなら仕方がありません。ただその場合、採用は勝ち取る可能性が少ないので今からでも何かに取組み同時並行で就職活動を行うべきです。時間は掛かっても、その間に取組みという志望動機への材料が生まれます。

5つのタイプの課題とアピールポイント

最後に5つのタイプにおける課題と志望動機で伝えるべきアピールポイントをまとめたものが次の図になります。

職務経歴書に志望動機が必要な5つのタイプ。その課題とアピールポイント

この図を参考に自分がどのタイプに該当し、どのように志望動機をアピールすれば良いかを知っておいて下さい。