職務経歴書とは?基本的な説明から具体的な見本まで!

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はじめて転職をする時に必ず必要になる職務経歴書ですが、そもそも職務経歴書とは何なのでしょうか?
転職活動においては次のように定義できます。

職務経歴書とは、あなたが今まで経験した仕事内容や身につけた能力を記載した書類であり、企業が書類選考や面接の場で転職者を判断するためのもの。

今回は職務経歴書というものが何なのか良くわからないという方のために、何のために必要か?、誰が職務経歴書をチェックするのか?、職務経歴書を書くためのポイント、どんな内容を書くべきか?といった点について解説します。

最後に職務経歴書の見本も掲載していますので、実際に見て理解してください。

職務経歴書は何のために必要か?

まず職務経歴書は何のために必要であるか?その目的や存在理由について解説します。

現在の転職シーンにおいて、職務経歴書は企業が求める転職者を効率的に採用するために存在していると言えます。

履歴書では過去にどれ位の期間、どんな企業で働いていたかしか分かりません。そのため面接に読んで詳しい話を聞いても、自社の求める人材では無かったというコトが、転職者の採用においては良くあります。

しかも面接においては、一人あたり30分~1時間程度が普通です。事前に応募者の経験や能力を知っていなければ的確な質問ができず、時間内に応募者を判断するコトはできません。

そこで過去の仕事内容や身につけた能力を詳細に記載した書類をもとに面接に呼ぶ応募者を選ぶため、限られた面接時間で応募者の知りたいポイントを事前に理解しておくため職務経歴書は必要になるのです。

より職務経歴書の必要性や意味について知りたい方は次のページも見てください。職務経歴書の役割や意味について説明しています。

職務経歴書の意味とは?採用におけるその役割を解説!

誰が職務経歴書を見るのか?

職務経歴書が書類選考や面接にて重要な役割を果たすことは理解できたと思います。
そこで忘れてはならない点は、誰がこの職務経歴書をチェックするかということです。プレゼンや説明といったビジネスシーンでも相手側の担当者が誰であるかは考慮すべき重要なポイントです。

初めて転職をする若手の方に誰が職務経歴書を見るのか?という質問をすると何人かは、人事だと答える方がいます。
確かに人事も目を通すのですが、あなたの職務経歴書を見て書類選考の合否を決めるのは、募集職種の部門責任者だということを理解しておいて下さい。

営業職なら営業マネージャー、IT系プログラマならチーフプログラマやPM、製造系エンジニアなら製造部長や工場長、店舗スタッフなら店長やエリアマネージャーといった具合です。
さらには社長、取締役、執行役員、事業部長といった経営幹部が面接を行う場合も多いです。

彼らは基本的には募集職種に関する現場経験があり、経営幹部を除けば現場の第一線でマネジメントについている方々です。

もちろん応募窓口は人事や総務といった場合も多いですが、送られてきた職務経歴書は基本的には現場の責任者であり入社後にあなたの上司になる人が目を通し判断されます。

書類選考を通過する3つのポイント

職務経歴書の目的や誰がチェックするかというコトが分かったところで、書類選考に通過する上で押さえておくべきポイントを解説します。
次の3点に注意するだけで、書類選考における職務経歴書の通過率は格段にアップします。

  • 求める人物像とアピールのズレ
  • 数字や固有名詞などの具体性
  • パッと見の印象

それぞれの内容について簡単に解説していきます。

求める人物像とアピールのズレ

先ほど職務経歴書は現場責任者がチェックするとお伝えしました。彼らは募集職種に関して長い経験と実績を有しており、現役でその職種についている人材をマネジメントしています。

つまり募集職種において成果を出せる人材の理想像というモノが頭の中にあります。募集要項でいうところの求める人物像です。
職務経歴書を書く上で何よりも重要な点は、この求める人物像とあなたの経験・能力において共通点が必要だということです。

例えばプログラマでも、ひたすらプログラミング技術が高いプログラマを募集する企業もあれば、チームコミュニケーションが重視される企業もあります。これはその企業によって仕事の進め方や経営環境、戦略に違いがあるためです。

この点をまず理解してください。包容力を求める異性に対して、活動的な自分をアピールしても相手は振り向いてくれないのと同じです。職務経歴書でも、まず相手の求める人物像とアピールする内容にズレが無いことが重要です。

数字や行動などの具体性

相手が求める経験や能力をアピールしても、その内容に具体性がなければ相手は興味を満ちません。
例えば店舗スタッフの募集において、次のようにアピールされたらあなたならどう思いますか?

リピーターになってもらうために、常に相手の立場に立って接客をしていました。

正直、「あっ、そう」という印象しか持てないと思います。逆に次のようなアピールされればどうでしょうか?

接客後にお客様の身につけている服やバッグの形や色をメモしておき、次回の接客にてその服やバッグのに合う商品を提案した結果、取り組みから3ヶ月後にリピーター率が3.5倍になりました。

具体的な数字や行動で説明するだけで最初のアピールよりも真実味が増し、応募者の働く姿がイメージできたはずです。
職務経歴書においても一般論にならず数字や行動、固有名詞など具体的な内容にするコトが重要です。

パッと見の印象

職務経歴書を初めて作成するとは、何時間もかかる場合が多いです。今までの経歴を振返り、求める人物像にフィットする内容を書くのですから、それだけ手間も時間もかかります。

しかし残念なことに、あなたの職務経歴書が合格するかどうかはほぼ1分以内に決まります。下手をすると、5秒で不合格になる場合もあるのです。

企業が募集をすると人気の募集には職務経歴書が何十通、何百通も届きます。現場の第一線で働く責任者のメインミッションは採用活動では無いため、サッと目を通して引っかかる内容がなければ即不採用となるのです。

これは時間があった場合でも同じです。職務経歴書はビジネス文書なので、パッと見た瞬間に隙間なくビッシリと情報が埋め尽くされた職務経歴書は要領の悪さが、スカスカの職務経歴書にはやる気の無さが感じられます。

情報毎にタイトルをつけて分割され、改行や太字、記号などを使用して見やすく作られた職務経歴書はビジネス文書としてのレベルが高く、パット見でも応募者の能力の高さが分かるのです。

もしあなたが職務経歴書を書き上げたなら、いきなり送らずにまずは時間をおいて下さい。次の日にパッと見てうえで見づらいなと感じればその職務経歴書は不採用になる確率が高いです。

書類選考に通過するための職務経歴書の3つのポイントについて簡単に解説しましたが、詳細は次のページで解説しているので一度見て下さい。

受かる職務経歴書に共通する3つのポイント

書くべき4つの項目

受かるためのポイントを押さえたが、実際に何を書くべきか分からない方のために職務経歴書に書くべき4つの項目について簡単に解説します。

現在の職務経歴書において、一般的に書かれている項目は次の4つです。多くの採用担当者もこの4項目で構成された職務経歴書を見慣れているので、特に理由がなければこれに沿って書くことをおすすめします。

  • 職務要約
  • 職務経歴
  • 活かせる経験・能力
  • 自己PR

この4項目において最も重要な内容は、文字通り職務経歴です。あなたの過去の仕事内容について所属期間、所属企業、業務内容といった項目を設けて書くのです。

活かせる経験・能力については、その職務経歴から応募企業で仕事をする上で活かせる経験・能力をピックアップしてまとめて下さい。
さらに活かせる経験・能力の内容を具体的にアピールするため自己PRの項目を利用します。活かせる経験・能力の項目で記載しなかった、特にアピールしたい内容を自己PRとして伝える方法もありです。

最後にこれらの内容を2~3行程度にまとめて、職務経歴書の冒頭に職務要約として記載すれば、読み手に書類全体のアピールコンセプトを説明できます。

職務経歴書に書くべき4項目については次のページでも解説しています。

職務経歴書に必要な4つの項目!そのポイントを解説します

職務経歴書の見本

様々な観点から職務経歴書とは?について解説してきましたので、最後に職務経歴書の見本を掲載しておきます。
転職と社内異動を経験した営業マンの見本ですが、職種が違う方にとっても職務経歴書を知る上で、項目や体裁などは参考になると思います。

■職務要約

7年間人材業界において求人メディア、人材派遣の営業職に従事してきました。新規開拓から既存営業まで幅広い営業スタイルの経験があり新規アプローチ、提案、フォローといった営業プロセスにおいて持ち前の粘り強さで売上達成を実現してきました。

■職務経歴

2010年4月~2014年6月 株式会社マルマル
事業内容:転職サイトの運営/人材紹介事業 資本金:1000万円 従業員数:500名

期間 業務内容
2010年4月~2012年3月 メディア事業部 第一営業課 (所属メンバー25名)

中小企業を中心とした転職サイトにおける求人広告の営業。新規開拓、顧客提案、フォロー営業を担当。

【顧客】
約120社を担当(製造・小売・ITを中心とした中小企業)
【商品】
正社員向け転職サイト『マルマル』における求人広告枠
平均単価40万円、掲載期間4週間
【営業活動】
新規開拓8割、フォロー営業2割
新規アプローチとして50~100件/日のテレアポ
提案における顧客訪問、資料作り、プレゼンテーション
【実績】
2011年第4四半期:達成率106%(売上目標1200万円)
2011年第3四半期:達成率110%(売上目標1000万円)優秀社員賞受賞
2012年4月~2014年6月 メディア事業部 第四営業課 (所属メンバー25名)

飲食店を中心とした求人フリーペーパー『バツー』における求人広告の営業。新規開拓、求人広告作成、フォロー営業を担当。

【顧客】
約200社を担当(ファーストフード/ファミリーレストラ/個人商店などの飲食業)
【商品】
アルバイト向け求人フリーペーパー『バツー』における求人広告枠
平均単価15万円、掲載期間1週間
【営業活動】
新規開拓9割、フォロー営業1割
新規アプローチとして80件/日のテレアポ、40件/日の飛び込み営業
求人広告の取材(募集内容ヒアリング、文章作成、写真撮影)
【実績】
2013年年度最多顧客獲得営業マン受賞
2013年第4四半期:達成率120%(売上目標950万円)
2013年第3四半期:達成率111%(売上目標800万円)

2014年7月~現在 株式会社バツバツ
事業内容:事務職を中心とした人材派遣業 資本金:1000万円 従業員数:1000名

期間 業務内容
2014年7月~現在 第4派遣事業部 (所属メンバー30名)

大手・中小企業に対する人材派遣の営業職。新規開拓、顧客フォロー営業、派遣スタッフのフォローを担当。

【顧客】
約50社を担当(300~5000名の企業)
【商品】
事務職務スタッフの派遣
派遣期間平均2年
【営業活動】
新規開拓6割、既存顧客のフォロー営業3割、派遣スタッフのフォロー2割
新規アプローチとして30件/日のテレアポ、50件/日のメールアプローチ
訪問後のヒアリング、提案、フォロー活動
顧客要望と派遣スタッフとのマッチング作業
派遣スタッフ50人のフォロー活動
【実績】
2016年度:年間売上2680万円(達成率105%)
2015年度:年間売上1800万円(達成率85%)

■活かせる経験・能力

  • 目標達成意欲が高い(四半期売上目標において12回連続で売上を達成)
  • 中小企業経営者への営業経験(担当顧客200社中8割以上で経営者と面談)
  • PowerPointによる提案資料作成スキル(月間平均10社への提案書作成)

■自己PR

営業として地道に準備を重ねる粘り強さがわたしの強みです。
中小企業の経営者がアプローチターゲットなので、一度会って興味を持たれなければ次のアポイントが取れないという環境で職務に取り組んできました。
そこで新規訪問時、顧客提案時、フォロー営業時すべてにおいて事前に有益な情報を持っていく事に注力しました。具体的には業界紙・業界新聞・社内事例・経営者情報誌に目を通し独自の視点で資料をまとめました。
2年前から毎日最低30分は情報収集に時間を取り、1週間に一度10P程度の資料を作成しました。
すぐに成果には結びつきませんがスクラップし鞄の中に常備する事で、訪問時や提案時にそれを元に商談が進むようになりました。
営業として粘り強く準備を重ねる事が、12回連続売上達成に繋がったのだと思います。