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職務経歴書に関して、職歴を時系列で表すことは採用担当者に応募者のキャリアを説明する上ではシンプルで分かりやすい方法です。
そして採用担当者としては、社会人になってから現在までを順番に説明されるよりも、今現在の応募者の経験や能力を知りたいと思うのは当然の事です。
そこで逆編年体式という方法で職務経歴書を書くことで、応募企業に対して自分の現在の経験や能力をアピールするコトが可能です。
しかし全ての転職者において逆編年体式を採用すればよいかと言われれば、その答えはNOです。
今回は職務経歴書における職歴の書き方として、逆編年体式を採用すべき3タイプの転職者について説明したいと思います。
もしあなたがこの3タイプに当てはまるなら、ぜひ逆編年体式にて職歴を書くべきです。
目次
逆編年体式とは?
まず簡単ではありますが、逆編年体式の基本的な説明を行いたいと思います。
実際の見本を掲載するので、それを参考に逆編年体式の基礎を理解して下さい。
逆編年体式の見本
次に掲載しているのは、職務経歴書の職歴部分を逆編年体式で書いた例です。事務職と営業職を経験した方の事例となります。
■職務経歴
2015年4月~2017年5月現在 株式会社サンカク
事業内容:輸入雑貨の卸業及び販売 資本金:1000万円 従業員数:200名
期間 | 業務内容 |
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2015年4月~2017年5月現在 | 第一営業部 (所属メンバー10名) |
既存顧客及び新規顧客に輸入雑貨の営業を行う。
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2010年4月~2014年3月 株式会社シカク
事業内容:自動車機械部品の専門商社 資本金:1000万円 従業員数:2000名
期間 | 業務内容 |
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2010年4月~2014年3月 |
営業部員15名に対して営業事務を担当。営業サポート、契約関連書類の作成、部品発注業務に従事。
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時系列は現在から過去
見本でも分かる通り、逆編年体式とは職歴欄を現在から過去へと時系列で表す書き方です。
職務経歴書の職歴欄の書き方としては、新卒時から現在まで順番に書く編年体式という方式が最も広く採用されている書き方ですが、逆編年体式はその時系列を逆に書く方法です。
通常の編年体式については、次のページで詳しく解説しているので合わせて確認してみてください。
職務経歴書の編年体式とは?書類選考を通過する書き方まで解説!
アピール力が増す逆編年体
逆編年体式は時系列が通常の編年体式と違うために特有のメリットがあります。
それは即戦力を強くアピールできるというコトです。
編年体式との比較
過去から現在で書いていく通常の編年体式は職歴を最初から説明できるため読み手に理解しやすく、応募者のキャリアストーリや成長が見えやすいです。
その半面、今現在の経験や能力についてのアピールが後半になるため即戦力としての印象が薄く、アピール力に欠ける構成となります。
転職は新卒採用と違って、基本的には即戦力を求めるものなので、この過去から現在という説明の仕方は致命的です。
そこで現役としての経験や能力をまず説明する逆編年体式は即戦力である点を強くアピールできるのです。
応募求人との接点が重要
ただ即戦力をアピールできると言っても、それは応募する求人と今現在の職務内容について接点あるコトが前提となります。
例えば営業職の求人に関して、現在の職務内容が事務職なら逆編年体式で書くコトのメリットは低いです。
もし事務職の前は新卒時代から販売職に従事していたなら、むしろ過去から現在である通常の編年体式を採用した方が、企業側の食いつきは良いです。
さらに第二新卒を始めとした若手募集の場合は、即戦力よりも基礎力や成長性を重視しています。
その場合も過去から現在という流れを表す編年体式の方が基礎力や成長性を表現しやすく、逆編年体式は向いていません。
どちらにしても重要なポイントは、応募する求人に求められている内容が大切だということです。この求められている内容と、現職に接点が大きい場合は逆編年体式を採用すべきなのです。
逆編年体を採用すべき3タイプ
これまでの内容を踏まえて、逆編年体式を採用すべき転職者を3タイプに分けて説明していきます。
あなたが次の3タイプに当てはまるなら、逆編年体式を採用することをおすすめします。
- 職歴が広く現職と求人に接点がある人
- 7年以上の実務経験者
- マネジメント経験のあるミドル
職歴が広く現職と求人に接点がある人
応募する求人と現職が同じであったり、職務内容に接点があったりする場合は逆編年体式の方がより強くアピールできますが、特に職歴が複雑な人は逆編年体式が必須と言えます。
例えば異動、転職でいくつかの職務内容を経験している場合です。
良くあるパターンとして新卒時に事務で入ったが異動で営業になった、最初の仕事は購買・資材調達だったがその後営業、経理、企画と経験した、WEBデザイナーで入社したがいつの間にか営業をやらされている等です。
このような方々は編年体式で職歴を書くと、経験としてアピールポイントがブレてしまうこともあります。もちろん様々な職務領域を経験したコトによる広い視点、柔軟な考え、付加価値がある等のメリットもあります。
しかし逆編年体式で現在の経験や能力から書くほうが、より応募する職務内容との接点が意識されアピールが強力になります。
注意する点は、あくまで様々な職歴を経験しているという点です。もし新卒時から今まで同じ職務領域だった場合は、経験からくる安定感が生まれるため過去から現在である編年体式で表現した方が良い場合もあります。
7年以上の実務経験者
多くの場合3年から5年ほど同じ仕事を続けていれば、だいたいその仕事に関して一人前と考えられます。
さらに7年ほど同じ職務を継続的に行っていたとすればチームリーダーになる場合や部下を持つ役職持ちになるコトもあります。
このレベルになると職務内容も非常に幅広いものになるため、職歴を区切る必要が出てきます。
例えば営業職の事例として1~3年目は売上達成がメインミッションだったが、4~5年目は売上達成に他部署との連携・交渉も加わり、6年目からはチームリーダーとしてメンバーのサポートも行うようになるというパターンがあったとします。
このように実務経験が長くなると、例え同じ職務に従事していたとして過去と現在で職歴のアピールポイントに違いが出てきます。この場合も即戦力をアピールするなら逆編年体式がおすすめです。
実務経験が長い転職者について企業側は現在の経験や能力を把握したいと強く思うからです。そのため、このレベルになってくると入社してから1、2年目のコトについて質問されることはほぼ無いです。
ただ注意する点は一般的にそれが7年以上と言うだけで業界や職務内容だけでなく企業によっても、この7年という数字は短くなったり、長くなったりするので、それは応募する求人によって見極めてください。
30代のマネジメント層
30代のマネジメント層になると企業側もマネジメント能力の有無を見極めようとします。
多くの企業においてマネジメントのみを行う管理職というのはおらず、大体が自身も職務目標を持ったプレイングマネージャーです。
自身も目標を達成しながら部下のマネジメントを行う、プレイングマネージャーについては一般的な職務経験以上の能力が必要になります。
30代はまだプレイングマネージャーとして経験が浅いため、企業としては肩書や実績以上に、仕事の進め方を突っ込んで知りたいと考えます。
つまり30代のマネジメント層については、過去の実績よりも今の仕事の取り組みについて真っ先にアピールする逆編年体式が最も理にかなっているのです。
むしろ現在の職務経歴を厚めに書くために、20代の職務経歴についてはある程度省略する位の考えでなければ、企業に刺さる職務経歴は書けないでしょう。
まとめ
このように職歴が広く現職と求人に接点がある人、7年以上の実務経験者、30代のマネジメント層といった3タイプの転職者は、ぜひ逆編年体式の採用を検討するべきです。
この3タイプ以外にも現在の職務内容を強くアピールするというメリットを活かしたいなら、逆編年体式は最も適した書き方なのです。