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第二新卒の転職においては、仕事内容はもちろん重要ですが、それ以上に企業風土という働く環境を知ることはそれ以上に重要だといえます。
まだ社会人として伸びしろがあり、成長性といったポテンシャルも大きいですが、上司や先輩、企業の重視する価値観といった働く環境によって成長する人材もいれば、駄目になる人材も多いです。
つまりこれからの社会人としてのキャリアを考えるなら、自分の適性に合った企業を見分けるコトは何よりも大切なことなのです。
そこで今回は、第二新卒であるあなたの適性に合う企業を見分けるためのヒントとして、「人間関係」と「重視される価値観」という2軸をもとにした企業分析について解説します。
目次
企業風土と仕事の進め方という2軸
そこで働く人間と組織として重視されている価値観を知れば、その企業がどのような文化や風土であるかを知ることができます。具体的には次の2軸をもとに企業を見極めて下さい。
- 人間関係においてウェットorドライ?
- 重視される価値観は伝統的or革新的?
人間関係はウェット?ドライ?
1つの軸は人間関係についてです。
ウェットとは人情や義理といった人の気持ちを重視した人間関係であり、ドライとはルールや効率を重視した人間関係です。
典型的な例で言うなら、日本企業と外資系企業の違いです。
日本企業では年功序列、体育会系、阿吽の呼吸といったキーワードが表す通り仕事においても曖昧な指示や評価で、上司・先輩・同僚との人間関係を重視します。
外資系企業は逆でルールや効率を重視し、評価や判断も分かりやすい反面、実力が伴わなければ会社を去るコトになる場合も多いです。
もちろん外資系企業の中でもウェットな企業もありますし、日本企業でもドライな企業は存在します。
重要な点は、応募する企業の人間関係は現在所属する企業と比べてどうなのかというコトです。現在のウェットすぎる人間関係が嫌で転職するなら、よりドライな企業を目指す必要があります。
逆に、本来人間関係を重視する正確にも関わらず、現在の会社がドライすぎる人間関係なら、よりウェットな企業に転職したほうが、あなたが働くには好ましい環境であると言えます。
重視される価値観は伝統的?革新的?
2つ目の軸は、企業において重視される価値観が伝統的であるか、又は革新的であるかという点です。
伝統的とは、過去の慣習や形式を踏襲した考え方や前例を重視する考え方です。特に既存資産や既存顧客をベースにビジネスを行う企業や法律の枠組みが厳しい業界の企業は伝統的であるといえます。
例えば、電機・ガス・水道といったインフラ系企業、工場を多数持つような製造系のメーカー、顧客や販路が決まっている専門商社、さらに銀行は伝統を非常に重視する業種です。
革新的な企業としては新規事業に積極的で、新しい顧客やサービスを追いかけるコトが評価される企業です。
例えばBtoC向けサービスを開発するIT企業、投資・貿易・コンサルという3つの機能を持つ総合商社などは革新的企業の代表格です。
しかし、上記の企業や業種群が一概に伝統的であるとか革新的であるかは一概には言えません。
独自の加工技術を新分野に活かして新しい顧客を開拓する自動車部品メーカーもあれば、既存システムの改修を中心に既存顧客との取引額を広げいてく戦略を取るIT企業もあります。
さらに広告代理店などは、より新しく面白い仕掛けを考えていくイメージが強いですが、営業職は未だに業界の慣習や伝統を重視した泥臭いスタイルが主流であります。
そういった意味では企業の成長段階や部署、職務内容によって同じ企業でも革新的か伝統的かどうかには大きな差がある場合もあります。
企業は大きく分けて4つに分けられる
さて、先の人間関係と価値観という2軸を組み合わせると企業はその文化や風土によって次の4つに分けられます。
- ウェットで伝統的な企業
- ウェットで革新的な企業
- ドライで伝統的な企業
- ドライで革新的な企業
それぞれの企業について簡単に説明しておきます。
ウェットで伝統的な企業
典型的な日本企業であり、製造業や専門商社といった日本企業に多数存在する企業が該当します。
人材獲得に関しては、新卒採用を重視しているため、大手企業などでは第二新卒といえども募集が少なく、採用する場合も大手で同業同職、一定レベル以上の学歴、真面目で誠実な人間といった人材を採用する傾向にあります。
転職するというコトに批判的であり、キャリアアップといった転職理由よりも、倒産といった止む得ない事情の第二新卒の方が好まれます。
つまり戦略的に転職するには、条件が難しい企業でありますが、文化や風土が合えば先輩や上司含めて面倒見が良いため、居心地は良いと言えます。
ウェットで革新的な企業
人間関係を重視しながらも革新的な取組むやスタンスを重視しており、創業期から成長期の企業、2代目社長や外部採用などトップが交代した企業、ベンチャー企業に数多く見られます。
成長を見据えて外部人材の採用には積極的なため第二新卒の募集も多く、将来を見据えて採用にも積極的です。第二新卒にとって比較的、内定を獲得しやすい企業であるといえます。
しかし入社後に、社内の体制不備や経営層の度重なる方針転換によって、不信感が高まることや仕事量が膨大になり激務化するコトもよくあります。
人間関係に関して要領よくやれば、やりがいのある仕事につくことができ、出世や年収などキャリアアップのチャンスも多いです。
求人市場に数多く出回っているため、どのような企業なのかを事前に知っておくことや、エージェントやネットを利用し実際に入社した人の話を知っておくべき企業であります。
ドライで伝統的な企業
企業としては体制やシステムが出来上がっており、安定的な労働環境を持っています。
人間関係がドライなため職務遂行能力が求められますが、経営体制が安定している場合が多いため、取り分け優秀で新しいコトに取組む能力よりも、既存の職務を一定レベルでこなせる人材に向いています。
ただ、仕事のやりがいや達成感を求める人には物足りない環境であり、職務において他社で活かせるスキルや経験が少ないため人材価値を高めるコトには向いておらず、再度転職する場合は苦労することになります。
自主的にスキルを磨き、新しい分野への自己学習を望む人には将来的なキャリアを含めて魅力的な環境です。
ドライで革新的な企業
ドライで革新的な企業に関しては外資系コンサルティングファーム、外資系金融機関、大手IT企業、技術系ベンチャーなどが該当します。
優秀な人材が多く、求められる職務内容や職務レベルも高いコトが特徴です。
評価体制は年俸制が多く、成果を出せば第二新卒といえども同年代の2倍以上の年収を稼ぐ人もいます。
優秀な人材を求めているため、人材は常に募集していますが、求めるレベルが高く報酬や待遇も飛び抜けているため、一般的な求人サイトではなく転職エージェントから紹介されなければ求人は見つかりません。
しかも転職エージェント側も、一定レベルの応募者を紹介する必要があるため、誰もが求人を紹介される訳ではありませんし、書類や面接についても様々な角度から見極められるため、一筋縄ではいかない場合が多いです。
キャリアアップを目的にレベルの高い環境に身をおきたい、またそれだけのスキルや能力がある方は是非応募するべき企業タイプです。