転職エージェントの年収交渉を最大限に活用する為の3つのアドバイス

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ネットなどで転職エージェントは応募企業に対して年収交渉を行ってくれるので、1人で転職活動をするよりも年収がアップしやすいという内容をよく見ることがあります。

しかし、場合によっては年収交渉が出来ない時も多くあります。転職エージェントである私も経験ありますが、そのような時に転職者に年収交渉は難しいと伝える時は非常に心苦しいものです。

実は、このように年収交渉が難しくなるにはいくつかの原因があります。そして、それは転職者と転職エージェントとのコミュニケーションによって解決できる場合がほとんどです。

今回は、転職エージェントに年収交渉を任せる場合に、最大限に活用するための3つのアドバイスをお伝えします。
この内容を知っていれば、あなたを担当する転職エージェントも力の限り、年収交渉ができるはずなので、ぜひ知っておいて下さい。

年収交渉ができない原因

まず、年収交渉ができない場合をお教えします。転職者がこれを理解してくれているだけでも、転職エージェント側にとっては非常にありがたいです。

基本的には年収交渉ができない原因は次の3つです。それぞれに、解説したいと思います。

  • 選考活動の終盤になって年収交渉を依頼する
  • 面接で応募企業と年収について確約した後で年収交渉を依頼する
  • 応募企業側で年収の縛りがある

選考活動の終盤で交渉を依頼する

年収交渉が難しくなる1つ目の原因は、選考活動が終盤に近づいてきて初めて転職者から年収アップについて依頼される場合です。

年収は採用をする上で重要なポイントなので、企業側は人材レベルによって年収の許容範囲を決めています。もちろん、人件費になるので企業側としてはできる限り抑えたいと思っています。

しかし、転職エージェント側としては担当している転職者の為、また転職エージェントの成果報酬の為にできる限り高い年収を確約したいです。つまり、企業とエージェントとのせめぎ合いの中で年収交渉が行われるというコトです。

交渉においては最終的な落とし所と、事前の準備が必要になります。その為、最終面接の直前に応募者から年収レベルを上げたいと言われても、交渉するための手段は限られてしまうのです。

例えば、応募前から希望年収を聞いておけば、エージェントから事前に採用担当に伝え、採用担当は決裁者である役員に事前根回しができます。
その他に、事前に年収アップの希望を具体的に聞いておけば、より年収交渉に柔軟に応じてくれる企業を紹介することもできるのです。

面接で年収を確約した後で交渉を依頼する

2つ目の原因は面接での確約後に交渉を依頼する場合です。

例えば、最終面接などでは、役員などが転職者に対して、募集要項に書いてある年収でも問題ないか?と聞くことがあります。

多くの転職者は、面食らって思わず「大丈夫です!」と答えてしまいます。しかし、その後で転職エージェントに対して、やっぱり募集要項の金額よりもアップするように年収交渉をして欲しいと依頼される場合があります。

この場合は、年収交渉は厳しいです。面接はオフィシャルな場なので、年収提示に対してYESと言ってしまった場合に、覆すことはできないのです。

それでも交渉しようものなら、企業側は転職者の常識を疑ってしまい、せっかく内定が出るはずだったのに流れてしまうこともあります。

応募企業で年収の縛りがある

3つ目の原因は応募企業側で年収の変更ができない場合です。

これは、欠員募集や同じ募集内容で複数名を募集する場合を考えると理解しやすいです。欠員募集の場合は、今までと同じ業務を行ってもらうので、すでに事業部での人件費が決まっているために変更ができないのです。

同じ募集内容で複数名の募集は、1人だけ差をつけることができないからです。

その他、給与体系がガッチリ決まっている企業なども交渉は難しいです。

さて、以上3つが年収交渉を出来ない原因となります。これらも踏まえて、転職エージェントに年収交渉で最大限力を発揮してもらう3つのアドバイスを以降で解説します。

初回面談で年収アップを伝える

1つ目のアドバイスは、年収アップが転職の目的の1つであり、具体的にいくらアップしたいかをエージェントに事前に伝えておくコトです。

先程の年収交渉が難しくなる原因の1つ目でもお伝えしましたが、前もってゴールを知っておけば、エージェント側にも打つ手が増えます。

転職エージェントとの最初の面談で伝えておいて下さい。登録時点での備考欄に「年収アップが転職の目的の1つです。」と書いておけば、面談時にエージェント側から質問してくれるはずです。

最も重要なコトは、具体的な金額を伝えておくことです。イメージしづらい場合は、面談時に「自分のキャリアと転職市場を考慮して、どの程度までなら年収アップが可能ですか?」、と聞いてみても良いです。

シンプルですが、最も重要なコトなので面談時に、必ず伝えて下さい。

複数の求人に同時並行で応募する

2つ目のアドバイスとしては、求人に応募する際は複数同時に応募するというコトです。

エージェントは応募企業との年収交渉において、転職者のその他の応募企業の進み具合を伝えて、転職者に有利になるように条件交渉や日程交渉を進める場合があります。

例えば、次のような内容です。

「転職者の◯◯さんは他社で内定が出そうです。御社にも魅力を感じているようなので、ここは募集要項の年収から5%アップを提示して◯◯さんにプッシュしてみませんか?」

交渉で良く見る、この商品は残り1個で、他のお客様も購入を迷われているので買うならいまですよ!という駆け引きのパターンです。

これを実現するには、できるだけ複数同時に選考を進めるコトです。それに、よって他の選考状況が強い交渉の武器になるのです。

複数のエージェントを同時に利用する

3つ目のアドバイスは複数のエージェントを同時に利用するというコトです。

転職エージェントは転職者が入社して初めて報酬が手にはいります。
生々しい話ですが、どれだけ転職者のサポートに時間をかけても他のエージェントで転職を決めてしまっては、それまでの苦労は水の泡になってしまいます。

そこで、転職エージェントに他のエージェントでも選考を進めていると伝えるのです。エージェントにしてみれば、是非とも自分のところで決めて欲しいので、年収交渉にも力が入ります。

2つ目のアドバイスである、駆け引きをあなたが転職エージェントに対して行うのです。
少し良心が痛むかもしれませんが、エージェントにしてみればビジネスなので、その点は最大のパフォーマンスを出して貰うために、あなたには十分にその権利があります。

まとめ

最後に解説した内容を簡単にまとめてみます。

  • 選考活動の終盤になって年収交渉は難しい
  • 面接で年収を確約した後では年収交渉は難しい
  • 年収の縛りがある企業への年収交渉は難しい
  • 初回の面談で年収アップと金額を伝える
  • 多くの求人に同時並行で応募し駆け引きの材料をつくる
  • 他のエージェントも利用してエージェントに頑張ってもらう