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多くの転職者は面接に苦手意識を持っています。それは単純に面接の経験が少ないからというのが大きな要因です。
そこで、事前にどのように面接が進むのかその流れを知っておくことは、具体的な質問対策のみならず心の安定という意味でも大きいです。次にどのような事が聞かれる可能性があるか分かることで心の準備ができるからです。
今回は面接での4つの大きな流れである自己紹介、職務内容の確認、転職理由、応募者の質問について説明します。それぞれに、具体的な質問のされ方、質問の意図、回答のポイントを軸に解説していきたいと思います。
目次
自己紹介が面接の流れを決める
最初に求められるのは自己紹介です。この内容によって後に続く面接の流れを決めることになるので重要です。ここでは自己紹介をさせる目的と答える上でのポイントを説明します。
時間の制約はあまり気にしないでいい
具体的に面接官は、応募者に次のように促してきます。
- まずは簡単に自己紹介をお願いします
- 1、2分程度で自己紹介をお願いします
たまに時間を指定されると応募者によっては一瞬固まってしまう方もいます。これは5分も10分も話されると困るため、面接官側で時間を区切っているだけのケースがほとんどなので特に気にする必要はありません。
自己紹介を最初に求める理由
なぜ自己紹介をさせるのでしょうか?面接官の意図は基本的に2つに分かれます。
服装や仕草がチェックされています
初めて会う転職者なので、話をしているところを見て全体の印象を知りたいというのが本音です。少数ですが、基本的なプレゼンテーション能力を見ている面接官もいます。
しどろもどろになる応募者も多いですが、ここでの話し方の印象は質問が進むと面接官のなかで変わってくるので心配いりません。それよりも服装や髪型の乱れ、貧乏ゆすりなどの仕草をチェックしています。
今日の面接では何を聞こうかな?
もう1つは、自己紹介をしている間に面接官は話す内容やあなたの職務経歴書を見て具体的な質問を考えているのです。多くの面接官は事前に質問を用意するのでなく、この時に質問を決めています。
面接官も普段は自分の業務があり、事前に履歴書や職務経歴書などをじっくり読み込んで質問を考えるヒマなどありません。だからこそ、この自己紹介の数分のうちに質問する内容を考えるのです。
キーワードを盛り込んで面接を有利に進める
自己紹介の間に質問を考えるという面接官の特性を活かして、面接を有利に進める方法が存在します。それは面接官が注意を向けるキーワードを自己紹介の中に盛り込むことです。
例えば、「ある失敗を通じて…」、「独自の対策を講じる事で…」と言うと、面接官としてはどんな失敗だったのか、独自の対策とは何なのか気になります。
なぜなら、そこに応募者の仕事への工夫やこだわりがあると感じるからです。そこで、あなたは用意した自分をアピールできるエピソードを具体的に伝えるのです。
つまりキーワードで誘導することで、これから面接でされる質問をこちらの望む内容にするのです。あえて言葉をぼやかすキーワード以外にも、その職種や業界特有のキーワードなどもあるので考えてみてください。
これまでの職務内容の確認
自己紹介が終わった後は、面接の核とも言える過去の職務内容の確認になります。加えてあなたの強みや弱み、仕事に対する考えやこだわりなど自社での仕事を任せるのに適任か判断する為の質問がなされます。
質問のされ方は幅広い
職務内容の確認については、それに関連する内容含めて非常に多岐に渡る質問が考えられます。具体的に良くされる質問は次のようなものです。
- この職務内容について具体的に教えてください
- あなたの強み、弱みを教えてください
- 仕事に対するこだわりは何ですか?
直接的に職務内容を聞いてくる以外に、その職務を行うあたな自身に対する質問もされるので質問のされ方のバリエーションは非常に幅が広いです。
経験や成果よりも再現性を気にしている
質問のバリエーションは広いですが、面接官はたった1つの事を気にしています。それは、自社の仕事で成果を出せるかどうかです。
人を1人採用するとコスト面含めて組織にも影響を及ぼします、そこで面接官は話を大げさに言っているではないか?運が良かっただけではないか?など厳しい視点で応募者を見てきます。
そして、職務内容のみならずあなたの仕事の進め方や考え方を聞くことで、自社でも成果が出せる再現性を見極めているのです。ですので経験や成果よりも、その再現性がアピールする事に重きをおいてください。
事前準備が何より大切
基本的な対策としては求める人物像を知ること、エピソードの用意の2つを忘れてはなりません。
優秀さよりも合っていることが大切
職務内容や自身のアピールを行うにしても、まず募集企業の求める人物像を事前に調べておかなければなりません。中途採用において面接官は現場責任者が担当することがほとんどです。
常に現場の最前線にいるため、求める人物像は非常に明確です。なので、一般的な優秀の定義よりもその仕事を遂行する上で合致する能力や適性を持った人材でないと採用には至りません。
そこで、募集における求める人物像を良く知っておくことが内定への第一歩になるのです。
エピソードは4つの視点を忘れないで
さて、職務経歴を質問される中で自分をアピールしなければなりませんが、その時にあなたの働きぶりをリアルに伝えるのが具体的なエピソードです。
ソフトウェアの営業、治具の機械設計、食品会社の経理、それだけではあなたの再現性は確認できません。
何を考え、どのように行動し、どういった結果を生み、それに対してどんな知見を得たのか?この4つの視点をもとに具体的な職務内容のエピーソードを5~6個程度用意しておけば多くの質問に対応することが可能です。
転職理由に正解は無い
職務経歴の基本的な確認が終わった面接官は、次にあなたのキャリアに対する考え方を知る為に質問をしてきます。1言で言うなら転職理由ですが、そこには退職理由や志望動機なども含まれています。
転職理由という言葉の意味
転職理由という言葉には前職を辞めて、新しい会社に入社するという2つの意味が含まれています。それ故、面接官も退職理由にフォーカスしている人と、志望動機にフォーカスしている人、または両方にフォーカスしている人の3通りがいます。
ですので、次のような形で質問されます。
- 転職理由をお聞かせください
- 今の会社を退職する理由は何ですか?
- なぜ当社を志望されたのですか?
辞めないか?頑張れるか?
そもそも何故このような質問をするのでしょうか?それは企業側は採用した人が辞めたり、頑張らないことを恐れているからです。
例えば、物事を何でも他人や環境のせいにする人は少なからずいます。そのような人は採用しても、やはり直ぐに辞めてしまったり、ツライことがあると人や環境のせいにして仕事に取り組みません。
また、仕事でスキルアップしたいが為に単純作業の仕事を辞めたのに、新しい会社でも単純作業しかできなければ結局、直ぐに辞めてしまうでしょう。
その他、将来の目標に向かうために今は下積みの時代だと考えれば、ツライ仕事にも耐えられます。
そのような、理由から募集企業は応募者の転職理由を応募者に尋ねるのです。
一貫性のある転職かどうか
それでは、あなたは転職理由を問われてどう答えれば良いのでしょうか?残念ながら、決まった答えはありません。転職者の方にはそれぞれ、転職する個別の理由があるからです。
ただ今回の転職が短期的、突発的な理由でなく過去から将来に向けて一貫性のある転職であるか考えてみて下さい。
前の会社に入社した理由、今回の退職の理由、応募した企業を選んだ理由、それら全てにおいて長期的で合理的な理由に基いているのなら問題はありません。
そうでない場合は今一度、自分の中で振り返って考えてみて下さい。一貫して軸を面接官に伝えられれば、この質問には対処できます。
応募者からの質問は要注意
最後は、あなたから面接官への質問になります。今までは質問に対して対策を考えてきましたが、今度はあなたが自由に質問をする番です。ただ、この応募者からの質問には落とし穴が隠れているので気をつけて下さい。
さぁ聞いてください
面接の最後にされる質問ですが、内容としてはあなたの質問を求めています。非常に漠然とした聞き方をされるので、困る人や特にありませんと答える人も多いです。具体的には次のように質問されます。
- 何か質問はありますか?
- 疑問や気になっている点などありますか?
選考の意図なんて無いことが多い
実はこの応募者の質問は、面接官にとって選考に関しての意図などない場合がほとんどです。しかし、転職に関する書籍やインターネット上のサイトでは、「逆質問」と名付け重要項目として位置づけているものもあります。
そもそもこの応募者の質問は、ともすれば一方的に質問をされがちになる面接において、応募者側からの疑問や不安に答える事を目的としてされる事が基本です。
ですので、その本来の意味に沿ってあなたが疑問や不安に思うことを素直に質問する事が良いです。
ただ、現実問題として給与や待遇面などの質問をすることは、やはり仕事に対するやる気があると思われない可能性もあります。
非常に極端な例ですが、婚活パーティーや合コンで好きな映画や食べ物などその人物像を聞く質問でなく、年収などをしつこく聞かれたら何となく悲しい気持ちになるのと同じです。
仕事に関することが第一
結果として、聞くべきは仕事内容に関すること、入社後のキャリアに関することにするべきです。これは、相手の心象を気にすることでなく、実際のあなたにとって、それが最も重要なことだからです。
給与や待遇などは重要ですが、それ以前にあなたは労働する事を企業と約束する訳です。仕事の成果によって給与や待遇も変化する可能性が大いにあるので、仕事内容を第一に考えるほうがあなたにとって望ましい結果になります。
仕事に関する質問を確認した後で、給与や待遇などを質問することは良いと思います。ただ、聞き方など工夫する必要はあると思います。
まとめ
面接の流れを大きく4つの内容で解説してきました、最後にまとめてみます。
- 自己紹介は面接の流れを決める
- 職務内容は事前準備が重要
- 転職理由は一貫性を保つ
- 応募者の質問は仕事内容を第一に
個別の質問も重要ですが全体の流れを知っておくことことで、面接に望む心持ちも随分と違うはずです。今回説明した内容をもとに、個別の質問の対策もしっかりと行って下さい。